正常位は昔から知られており、別のブログで記述した四十八手では「しがらみ」といわれる体位が正常位と同じスタイルです。今回のブログでは、正常位の歴史ややり方、ポイント、よくある質問等について、解説していきます。
目次:
- 正常位とはどんな体位ですか
- 正常位の歴史
- 正常位のイラストと特徴
- 正常位のメリット
- 正常位のデメリットと注意点
- 正常位のやり方
- 正常位のコツ
- 正常位のよくある質問
- 正常位のまとめ
1.正常位とはどんな体位ですか。
正常位とは、仰向けに寝た女性の真正面から向かい合うように男性がおおいかぶさる体位です。足を広げた女性の上に男性が覆いかぶさるような形を取る体位のことです。最もスタンダードな体位であるため、「通常位」とも呼ばれています。
(1)正常位の由来
「正常位」という名前でありながら、日本でも海外でも元々あまり一般的な体位ではありませんでした。古代ギリシャでは、後背位が基本的な体位でした。一方、古代ローマ時代では女性上位が多く、古代インド文明では、座位が多用されていたようです。これらは、残されている絵画、つまり春画から確認されています。
やがて、キリスト教が普及すると、男性が上になる正常位とそのバリエーションをもっともノーマルな体位と認識する人が多くなりました。
日本では、ほかの文明では例をみないほど、さまざまな体位が工夫され、それは江戸時代にいわゆる「四十八手」として集大成されたのです。しかし、明治時代に入って、文明開化の時代を迎えると、西洋でノーマルとされる正常位が徐々に主流の体位となっていきます。
(2)正常位イラストと特徴
正常位は具体的に女性が脚をM字に広げて、その間から男性がペニスを挿入する形です。体を密着させながら、互いの感じる表情も同時に確認することができるので、興奮だけでなく、愛情もしっかり感じ合うことができます。お互いの顔が見えて安心感を得られるのに加え、密着度の高いプレイ、男女共に満足度が高い体位ともいわれます。
(3)正常位のメリット
①顔が見えて安心できる
気持ちいいセックスをするためには、心身ともにリラックスしていることが何よりも重要です。緊張により体が硬くなってしまうと、挿入時の痛みやイけなくなる原因になります。
②お互いに愛撫しやすい
女性の乳首やクリトリスを刺激したり、男性の乳首を刺激したり、首筋を甘噛みしたりと、さまざまな愛撫がしやすいです。乳首やクリトリスとの複数攻めをしてもらうとイキやすくなるので、オーガズムしたい方にもおすすめです。
③愛情を確認できる
見つめ合いながら愛撫やキス、ハグなどができ、パートナーとの愛情を確認できます。
④女性が疲れづらい
セックスは意外と体力を使う行為です。正常位は、女性の負担を最小限に抑えることができ、最後までセックスに集中することができます。
⑤中イキしやすい
リラックスできる、複数攻めできるということも関係していますが、奥深くまで挿入できることも大きな理由の1つです。また、男性がペニスの角度や深さを調整しやすいため、あなたの気持ちいいポイントを狙いやすいと言えます。
(4)正常位のデメリット
正常位は男女ともにメリットが多い体位ですが、いくつかのデメリットもあります。
- 定番過ぎて刺激が少ない
- マンネリを感じやすい
- 男性主体の動きになりがち
男女ともに負荷の少ない基本の体位ですので、大きなデメリットはありません。しいて言えば、あまりにも一般的で、マンネリ化しやすいことが挙げられます。
基本的に男性主体の動きとなるため、積極的に快感を得たい女性にとっては、少々物足りなさを感じることもあるようです。
2.正常位のやり方
正常位の基本的なやり方は、非常にシンプルです。
STEP1. リラックスした状態で仰向けになる
まずは女性が仰向けに寝転びます。ここで大切なのは、体と心をリラックスさせること。照明を暗くしたり、アロマを焚いたりなどして、体と心がリラックスする環境を整えてみてください。
STEP2. 仰向けのまま足を開く
彼の体が通るくらいの幅を目安に、ひざを立てて軽く足を開きましょう。女性が膝を立てることで、男性は下半身を密着させやすくなります。
STEP3. 両足の間に、男性が膝をついた状態で入る
次は男性が女性の両足の間に入り込みます。それに合わせて、少しずつ股を開きましょう。
STEP4. 挿入する
お互いの位置・体勢が定まったら、挿入です。女性に覆いかぶさるようになった男性は、ゆっくり挿入していきます。一気に挿入すると痛みを感じやすいので、優しく・ゆっくりを意識しましょう。
STEP5. 挿入後はすぐに動かない
挿入後はいきなり動かず、ギュッとハグしたり、キスをしたりしましょう。この間に膣とペニスが馴染み、痛みが軽減されより気持ちいいセックスを楽しめます。女性が「馴染んだな」と感じたら、パートナーに動いてもらうようにしましょう。
STEP6. ピストン中は快感に集中する
パートナーが腰を動かし始めたら、女性はピストンの快感に集中しましょう。人によって感じる場所や動き方が異なるので、2人で気持ちいいポイントを探してみてください。
3.正常位のコツ
いつもの正常位をもっと気持ちよくしたい方や、マンネリを感じている方は、プラスαの工夫を取り入れてみましょう。
枕やクッションで腰を浮かせる
枕やクッションを敷いて腰を浮かせるのは、「下付き」の人だけでなく、「中央付き」や「上付き」の人にも有効なテクニック。
腰の位置を高くすると、膣の角度が変わります。すると、ペニスが膣の前壁面にあるGスポットに当たりやすくなったり、膣奥にあるポルチオに届きやすくなったりするのです。
効果的に性感帯が刺激でき、いつも以上の快感が得られるようになるでしょう。
密着正常位(編代本手)を楽しむ
通常の正常位よりもさらに男性が上半身を倒し、ぴったりと覆い被さる「密着正常位(編代本手)」もおすすめです。
密着感が増し、濃厚なキスや首筋などへの愛撫も楽しむことができるため、心身ともに満足感が得られるでしょう。
密着正常位のやり方は簡単!通常の正常位から、男性が女性の脇の下あたりに肘をつき、上半身を倒すだけです。
女性は倒れてきた男性を抱きしめてみてください。さらに、足をいつもより広げると、ペニスが奥まで届きやすくなりますよ。
ローションを使う
正常位は、ローションプレイとの相性も抜群!独特のトロトロ感で、いつもと違う感触を味わうことができます。マンネリしがちな正常位も、ローションをたっぷり使うと変化が楽しめますよ。
ラブローションには様々な種類がありますが、温感タイプのローションがおすすめです。手に取ってすぐに、お互いの体温を感じ合えるようなローションプレイが楽しめるでしょう。
他の性感帯を同時に愛撫する
正常位は、女性側の両手が空く体位です。挿入は男性主体となりますが、女性が手で男性の乳首をいじったり、自分の乳首やクリトリスを同時に触ったりすることができます。
特に、彼への乳首攻めは鉄板!体勢や体格差によっては、舌で舐めたり口で吸ったりもできるでしょう。彼の表情や反応を見ながら、彼が気持ちいいと感じられる触り方を探してみてください。
自分の性感帯をいじれば、視覚的にも刺激的な正常位が楽しめるはず。塗ってマッサージするとじんわり火照り、自然な潤いを感じられるラブコスメを取り入れるのもおすすめです。
女性が自分の両足を抱える
基本の正常位の体勢から、女性が自分の両脚をそれぞれ抱え、大きく足を開いてみましょう。これは、裏48手で「寿本手」と呼ばれている体位です。
男性が腰を振りやすくなり、ペニスが奥まで届きやすくなります。男性側が視覚的な興奮を得ることもでき、さらに正常位が盛り上がるはず!
男性の動きに合わせて腰を動かす
男性のピストンの動きに合わせて前後・上下に腰を動かすと、膣とペニスが激しく擦れたり奥まで届いたりし、より強い刺激を得ることができます。
あまり大きく動くと抜けてしまう可能性があるので、小さな動きでOKです。自分の気持ちいい所に当たるように動くのもおすすめです。
正常位で女性が腰を動かすには、ある程度の筋力と慣れが必要です。軽いトレーニングを習慣化したり、オナニー時に練習したりし、少しずつ動き方のコツを掴んでみましょう!
4.正常位のよくある質問
体が硬くて股関節が痛くなる
日々のストレッチで可動域を広げておくことがおすすめです。また、セックスの前にはお風呂に入って体を温めると、柔軟性を高められます。どうしても正常位で股関節が痛む(痛みそう)なら、無理をせずに他の体位を楽しみましょう。
男性がすぐイっちゃうときは?
正常位で「イキやすい」と言う男性は多いです。他の体位なら問題ないけれど、正常位だとすぐにイく彼の場合は、他の体位の後に正常位をするようにしてみてください。
正常位に限らずイキやすい場合は、ゆっくり動いてもらったり、繋がったままで愛撫を楽しんだりすることが早漏の防止になります。前戯に時間をかけてもらうのもおすすめです。
ペニスが入りにくい
膣タイプが下付きの可能性があります。下付きの場合は、正常位ではペニスの角度と膣口の位置が適さないのです。枕やブランケットなどを女性の腰の下に敷いて膣口の位置を調整してみてください。
5.正常位のまとめ
最もスタンダードな体位とも言える正常位ですが、ちょっとしたコツを取り入れたりバリエーションを増やしたりすることで、刺激的な快感を得ることもできる奥深い体位でもあります。
次に正常位をするときは、ぜひいつもと少しだけやり方を変えてみてください。どれも比較的楽な体勢が多いので、気軽にトライできますよ!色々なテクニックを取り入れながら、もっと楽しく気持ちいいラブタイムを目指してみましょう。
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